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ミケランジェロ・アントニオーニ『女ともだち』(1955)『夜』(1961)
彼の人物たちは、病んだ状況のなかでみずからもさまざまな病をかかえているが、病を果敢に自覚するとき、あるいは軽やかな優美さをもってそれを受けとるとき、それはたんなる病ではなく、何か状況と拮抗する力といっていいものを孕み、あるいは少なくとも印象的な個性の姿勢になる。[中略]それは私たちの現在への、予言を内包した異議申し立てであり、その向こう側へ新たに開ける可能性へのいざないでもある。
——石原郁子『アントニオーニの誘惑―事物と女たち』筑摩書房、1992年、106-107頁